持ち込まれる依頼は、落し物捜索や部活の助っ人、裏庭の清掃といった些細な物から、恋愛相談、事件の捜査まで多岐に渡っており、推理力に長けたリーダーのボッスン、武闘派のヒメコ、情報通のスイッチのそれぞれが己の特技を活かして解決にあたっている。一方で依頼が無く、メンバー一同で折り紙やくだらないゲームに興じる等、暇を持て余して無益な時間を過ごしていることも多い。カイメイ・ロック・フェスティバルでは「The Sketchbook」というバンド名で参加し、ベストソング賞を得た。
- ボッスン / 藤崎 佑助(ふじさき ゆうすけ)
声 - 吉野裕行(ドラマCD版も共通)
- 本作の主人公。スケット団部長。2-C所属。1992年11月11日生まれのさそり座。AB型。身長171cm、体重57kg。
- 大きなつり目とクセ毛が特徴。トレードマークであるツノ付きの赤い帽子の上からゴーグルを掛けており、これを装着することによって人並み外れた集中力を発揮する(「集中モード」と呼ばれる)。その集中力で、驚異的な推理力を発揮したり、パチンコで狙いを定めたところに強力な弾を打ち込んだり(本人は「スリングショット」と命名している)することができ、事件や依頼の解決に活躍している。しかしながら、集中力を発揮するとその反動で激しく咳き込んでしまい、体への負担が大きい。
- 基本的にはお調子者で不真面目な態度を取ることが多いが、その実は困っている人は放っておけず、親身になって力になる優しい性格。依頼人が前向きになれるよう、ルールや価値観に囚われず全力を尽くすことから、彼をよく知る者からの信頼は大きい。一方で、がさつでデリカシーに欠ける面が目立ち、度々ヒメコの感情を刺激している。また、肝が小さく極度のあがり症で、緊張が極限に達した時には、唇が突き出し、目をパチクリさせる奇妙な表情になったり、まともに言葉を発することができなくなってしまう。また、周囲に構ってもらえなくなり、舞台から置いてけぼりを喰らうと途端に卑屈になり、落ち込んでふて腐れてしまう(「卑屈モード」と呼ばれる)。泣いたり、驚く時は鼻水を垂らしている事が多い。
- 特技は、上述のように集中力やパチンコ、そのほかに手先が器用で絵や折り紙が得意なこと、モノマネや形態模写が得意なことが挙げられる。いずれも少年漫画の主人公としては特徴に欠け、またヒメコやスイッチと比べてもキャラクターが薄いため、周囲から度々人気の無い「地味な主人公」扱いを受けており、本人もそのことを気にしている[2]。発想や趣味は子供っぽいものが多く、話題を求められた際や卑屈になった際など事あるごとに「ウンコ」と口にしたり、ヒーロー番組に出てくる大型ロボットをこよなく愛していたりする。同様に好物も、みかんゼリー、ハンバーグ、唐揚げ等、子供っぽいものが多い。
- 学業面では、暗記が得意なため、勉強自体は嫌いでも一夜漬けでそれなりの成績を収められてきたらしいが、数学だけは苦手としており、毎回赤点のようである。しかしながら、2学期の期末試験では、スケット団3人の合同勉強会でヒメコ母の強烈な監視下に置かれた結果、かつてない集中力を発揮し、数学では満点を取得し、学年でも総合1位となる好成績を収めるに至った。
- 生徒会、特に性格や価値観が正反対の椿に対しては何かとライバル意識を燃やしているが、直情的で仲間思いな点など似ている点も多く、要所要所で全く同じ行動を取るなど意識下ではとても息が合っているようである。また、ガチンコ・ビバゲー・バトルのカード対決で安形に敗北して以降は、彼への対抗心も少なからず芽生えたようであり、安形の生徒会引退を祝して仕掛けたクイズ対決では彼に一泡吹かせることに成功していた。
- 実の両親である桐嶋亮輔と波瑠は、彼が生まれた日に亡くなっており、両親の親友であった茜に引き取られ、義妹の瑠海とともに現在まで3人家族に育つ(真実を知るまでは、父親はボッスンが生まれる前に別れた茜から言われた)。15歳の誕生日に自身の出生の秘密と「人を助けられる人間になれ」という亮輔の遺志を知り、スケット団の設立を決意する。17歳の誕生日に自分の元を訪れた椿医師の告白により、椿が双子の兄弟であることを知る。「佑助」という名前は、椿(「佐介」)と協力して「右」と「左」2人で人を助けられるような人間になってほしいという両親の願いからである(「佑」も助けるという意味の漢字である)。双子であることが発覚して以降は、以前のような椿との激しい対立関係はいくらか収まり、椿を自宅に食事に招いたり、素直に彼からの依頼に応じたりと、徐々にではあるがその距離を縮めているようである。
- 名字の由来は、作者が尊敬する藤子・F・不二雄の「藤」と宮崎駿の「崎」から。名前は、ミュージシャンのチバユウスケから借りている。「ボッスン」というニックネームは、「ボス」という単語の響きを間抜けにしたもので、イントネーションは「ぐっさん」と同じとされる。
- ヒメコ / 鬼塚 一愛(おにづか ひめ)
声 - 白石涼子(ドラマCD版も共通)
- 本作のヒロイン。スケット団副部長。2-C所属。1992年7月7日生まれ(かに座)。B型。身長162cm。大阪出身。
- 鮮やかな金髪に染め、軽くカールさせたミディアムヘアと色白の肌、口に咥えたペロペロキャンディ(「ペロリポップ☆キャンディ」)が特徴の関西弁の少女。「サイクロン」(先代)、「薫風丸」と命名したフィールドホッケーのスティックを武器とし、不良に対して制裁を加えるスケット団切っての武闘派である。また、テレビ番組のツッコミ対決で本物の芸人を破るほどのツッコミの達人であり、ボッスンやスイッチのボケに対してヒメコがすかさずツッコミを入れるのがスケット団の日常の風景となっている。
- 性格は、快活で単純、不器用。クイズや推理など複雑な思考を要することや、絵や折り紙など細々とした作業やデザインセンスを求められる作業は苦手としている。また、血の気が多くキレるとすぐに手を出す暴力的な面が目立ち、その戦闘能力の高さも相まって作中で多くの人物から恐れられている。何か失敗したりテンパったりすると、「うるさぁい!」と声を上げながら周りの者を殴打したり、舌を突き出す妙な顔になったりする。2-Cミス&ミスターNo.1コンテストでは、満場一致で「ミス強い人No.1」に選出された。一方で、料理が得意であったり、子供になったボッスンを甲斐甲斐しく世話したりする家庭的な面や、デリカシーの無いボッスンの発言に傷ついたり喜んだりするなど、思春期の女子特有の繊細な面も見受けられる。
- 好物「ペロリポップ☆キャンディ」は幼い頃から愛食しており、好きな味は「たこわさ味」と「カキフライ味」、特技は全47種類のラインナップを30秒以内に復唱することである。常人にとっては嘔吐してしまうほど不味いペロ☆キャンを1日に何本でも食べられるほどで、その愛から一般公募されたペロ☆キャンのキャンペーンガールに就任し、CM出演も果たしている。
- 学業面では、非常に成績が悪く全ての科目で赤点を取っているようである。2学期の期末試験には、スイッチに勉強を教えるよう泣いて縋る程であった。
- 中学時代は「鬼姫」と呼ばれ、恐怖と暴力の象徴として悪名高い伝説のヤンキーであった。これは、虐められていた親友のありさを助けようとして逆に裏切られたことをきっかけとして心がすさみ、喧嘩に明け暮れる日々を送るようになったためである(しかし自分から喧嘩を売ったことは一度も無い)。高校入学後、「鬼姫」を辞め、自分の暴力に巻き込まないよう誰とも馴れ合わないようにしていたが、自分を気に掛けるキャプテンやボッスンと知り合い、交流を深める中で、再び友人を信頼できるようになった。その後、ボッスンに請われる形でスケット団に加入し、現在に至る。
- そのボッスンに対しては、普段は悪態をついているものの、モモカに拉致された時にその名を呟き助けを求めるなど、内心ではとても信頼している。また最近では、ボッスンのデリカシーの無い言動に一喜一憂したり、ボッスンに好意を寄せるサーヤに対し複雑な表情を見せたりと、男子として意識をしているような描写も少なからず見られる。これに対し、作中でスイッチは、彼女がボッスンを慕う感情は単純な恋愛感情ではなく、自分を救ってくれたことへの恩義を根底とした極めて複雑なものであろうと分析している。回を追うごとに胸が大きくなっている。
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